当協会(JIHFS)は健康食品GMP認証の専門機関として、2005年に業界有志によって設立されました。認証のための規範作成開始は1998年にさかのぼり、米国FDAのサプリメントCGMP案や、当時、米国で開始されようとしていた業界団体のGMP認証基準、さらに医薬品GMPを先行例として、完成までに6年の歳月を要しました。そして、2005年に厚生労働省がGMPガイドライン*を公表したのを機に、健康食品だけでなく、原材料をも対象としてJIHFS GMP認証をスタートさせました。
初代理事長の故大濱宏文先生は健康食品の規制緩和に尽力する一方で、やがて、健康食品の安全性と品質確保にGMPが求められると確信し、その準備に際しては、健康食品の国際的流通を視野に、海外でも通用するGMP規範の作成を目標の一つとしました。そのことがJIHFS GMP規範の大切な特徴の一つとなっています。
さて、GMPは、平成30(2018)年の食品衛生法改正により誕生した指定成分等含有食品の製造に対して、食品として初めて義務化されました。その後、令和4(2024)年に発生した紅麹含有機能性表示食品による重篤な健康被害を経て、同様の被害を防止するため、サプリメント形状の機能性表示食品にGMPが義務化されました。今や、健康食品におけるGMPの意義を疑う人はなく、そのレベルアップに対する要求が一挙に高まりを見せています。
GMP認証は、健康食品、中でもサプリメント形状の製品の安全性と有効性を保証する重い役割を担っています。私共の活動が消費者の信頼に真に応える製品の提供を促進し、消費者と業界の絆をさらに強めるものとなるよう力を尽くしてまいります。今後とも皆様の更なるご支援とご協力をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
令和7年6月
理事長 池田秀子
*「錠剤、カプセル状等食品の適正な製造に係る基本的な考え方について」及び「錠剤、カプセル状等食品の原材料の安全性に関する自主点検ガイドライン」について(食安発第0201003号、平成17年2月1日付け厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知)